スポーツ用品大手NIKE(ニューヨーク証券取引所:NKE)が、2026年10月1日に、2027年度の第1四半期(2026年6〜8月)の決算を発表しました。この記事では、NIKEの決算発表の原文から、売上・利益・地域別の数字を並べます。株価の予想や、売買のおすすめは書いていません。
■今回の決算の数字(前年同期との比較)
数字の出どころ
次の表は、NIKEが2026年10月1日に発表した決算発表(SECに提出されたForm 8-Kの添付資料)の連結損益計算書の数字です。確認日は2026年10月5日です。単位は百万ドルで、期間は3か月間(2026年8月31日までと、2025年8月31日まで)です。変化の率は、表の数字から当サイトで計算した値で、発表の表の数字と同じです。
| 項目 | 2026年6〜8月 | 2025年6〜8月 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 11,213 | 11,720 | −4.3% |
| 粗利益 | 4,798 | 4,943 | −2.9% |
| 粗利率 | 42.8% | 42.2% | +0.6ポイント |
| 販売費及び一般管理費 | 3,910 | 4,016 | −2.6% |
| うち需要創造費(広告など) | 1,252 | 1,188 | +5.4% |
| うち運営費 | 2,658 | 2,828 | −6.0% |
| 純利益 | 712 | 727 | −2.1% |
| 希薄化後1株利益(ドル) | 0.48 | 0.49 | −0.01ドル |
| 1株あたり配当(宣言額・ドル) | 0.410 | 0.400 | +0.010ドル |
出典:NIKE, Inc. 決算発表(2026年10月1日)。粗利率・1株利益・配当は発表の数字。前年比は当サイトの計算。
粗利率と1株利益の確かめ方(発表の数字から)
| 粗利率(今期) | 粗利益4,798 ÷ 売上高11,213 = 42.8% |
|---|---|
| 粗利率(前年) | 粗利益4,943 ÷ 売上高11,720 = 42.2% |
| 販管費率(今期) | 販売費及び一般管理費3,910 ÷ 売上高11,213 = 34.9% |
出典:NIKE, Inc. 決算発表(2026年10月1日)の数字からの当サイトの計算。単位は百万ドル
売上高が約4%減る一方で、純利益は727百万ドルから712百万ドルへ、2%の減少にとどまりました。粗利率が上がったことと、販売費及び一般管理費が3%減ったことが、数字に表れています。発表では、粗利率の上昇は「倉庫と物流のコストが下がったことが主な理由」と説明されています。
■地域別の売上高
| 地域・ブランド | 2026年6〜8月 | 2025年6〜8月 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 北米 | 5,127 | 5,020 | +2.1% |
| 欧州・中東・アフリカ | 3,176 | 3,331 | −4.7% |
| 中華圏 | 1,180 | 1,512 | −22.0% |
| アジア太平洋・中南米 | 1,463 | 1,490 | −1.8% |
| コンバース | 263 | 366 | −28.1% |
出典:NIKE, Inc. 決算発表(2026年10月1日)の地域別売上高。単位は百万ドル。前年比は当サイトの計算。中華圏は、為替の影響を除くと26%減と発表されている。
発表の説明で目立つ点
- 北米は5,127百万ドルで2%増。靴は1%増、衣料は6%増
- 中華圏は1,180百万ドルで22%減(為替の影響を除くと26%減)。靴・衣料とも減少
- 欧州・中東・アフリカは5%減。靴が11%減、衣料は5%増
- コンバースは263百万ドルで28%減。すべての地域で減少と説明されている
チャネル別では、卸売が68億ドルで1%減、自社販売(NIKE Direct)が41億ドルで8%減でした。自社販売のうち、デジタルは13%減、NIKEが所有する店舗は5%減と発表されています。
編集部
■会社が示した見通しと、取り組み
これは会社の見通しです
次の内容は、NIKEが決算発表の中で示した、会社自身の見通しと計画です。当サイトの予想ではありません。発表では、実際の結果が異なる可能性があるとも書かれています。
NIKEの発表より(2027年度の見通し)
- 売上高は、2027年度に「ひと桁台後半の減少」を見込む
- 調整後の1株利益は、1.15〜1.35ドルの範囲を見込む(再編費用として約0.15ドルを除いた値)
- 実効税率は、20%台半ばの範囲を見込む
あわせて、「Pace(ペース)」という事業運営の改革を発表しています。2031年度までに累計で約25億ドルの費用削減を見込み、そのための税引前費用として約10億ドルを見込むと書かれています。サプライチェーンの近代化、インドの新拠点、地域区分を3つにそろえること、組織の効率化などが含まれると説明されています。
■数字を読むときの注意
この記事では、決算発表後の株価の動きは記録できていないため、載せていません。
■決算の記事に出てくる用語
あわせて知っておきたい言葉
| 四半期 | 1年を3か月ごとに4つに分けた期間。NIKEの2027年度は2026年6月〜2027年5月 |
|---|---|
| 粗利率 | 売上高に占める、粗利益(売上高から原価を引いた額)の割合 |
| 販売費及び一般管理費 | 広告や人件費など、販売と運営にかかる費用 |
| 為替の影響を除く | 為替レートの変動による数字の増減を取り除いた、実質の増減 |
| 調整後の1株利益 | 再編費用などを除いて計算した1株利益。会社が独自に示す指標 |
■NIKEの決算についてよくある質問
Q. この決算は良いのですか、悪いのですか?
A. 当サイトでは良し悪しの評価や、株価の予想はしていません。売上が減少し、粗利率が上がり、1株利益が前年より0.01ドル下がった、という数字の事実を並べています。
Q. NIKEの株の売買は、おすすめですか?
A. 売買のおすすめや、売買の時期の判断はしていません。決算の数字は、発表元の原文でご確認ください。
Q. 次の決算はいつですか?
A. 発表では、決算説明会の録画が2026年10月29日ごろまで公開されると書かれています。次の四半期の発表日は、NIKEの投資家向けページでご確認ください。
■【まとめ】売上は減少、粗利率は上昇、1株利益は0.48ドル
NIKEの2027年度第1四半期は、売上高が112億ドルで4%減、粗利率が42.8%で0.6ポイント上昇、1株利益が0.48ドルでした。地域別では、北米が2%増、中華圏が22%減でした。会社は、2027年度の売上を「ひと桁台後半の減少」と見込んでいます。これは会社の見通しで、実際の結果は異なる可能性があります。米国株には、株価の下落や為替の変動で元本を割り込むおそれがあります。
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この記事は、公表された資料と数字をもとに仕組みや用語を説明したもので、特定の売買をおすすめするものでも、今後の株価や為替を予想するものでもありません。米国株・米国ETFは、株価の下落や為替の変動によって、投資した元本を割り込むおそれがあります。お取引はご自身の判断と責任で行ってください。
